絵画・造形教室 第12回「正多面体をつくってみよう!」

第12回
4月21日
テーマ「正多面体をつくってみよう!」
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4月のテーマは「正多面体」。さて「正多面体」とは、聞いた事があるようなないような言葉ですが、モノを見るとそういうことかと納得しやすい普通の形です。しかしこの「正多面体」って実は5種類しかないんです。なんで?といわれてもこれがなかなか難しい、なにしろプラトン図形ともいわれる立体です。「正多面体」の定義は「全ての面が同じ正多角形からなり、各頂点に集まる辺の数が全て等しい多面体のことをいう」・・・この定理に基づいて組合わさった5種類とは「正4面体」、「正6面体」、「正8面体」、「正12面体」、「正20面体」の5つのみ。それぞれに組合わせる面の形も4面体・8面体・20面体は正三角形、6面体は正方形、12面体は正5角形の3種類のみ。そう考えると身近な立体に思えてきます。組立てるのに簡単であり資材としての製作効率の良さ、強度の強さなどの理由で建築デザインの世界ではよく見る形ですね。東京タワーは真上から見ると正方形、まもなく開業1周年の東京スカイツリーは同じく正三角形、海岸でよく見かけるテトラポッドなどは正に「正4面体」の応用形そのものですね。サイコロや氷砂糖の立方体は「正6面体」、サッカーボウルは正5角形使用の「正12面体」を応用して6角形をプラスした球状立体です。

さて授業ではモニター上の正三角形、正方形、正5角形の3種類で構成された5種類の正多面体を教室の幾何立体を参考に見比べながら「円柱ではない!三角錐に似てる!立方体だ!」などなど、普段の教室授業の成果で覚えた形を園児や小学低学年が言葉に出します。なるほどみんな形に対する認識力は高いなと感心。いよいよ制作の時間。今回は調和や秩序を大切にしながら色んな形の立体に発展しやすい三角形を使用。用意したパーツは直径15cmの円状に切り出したマーメイド紙です。見ると円に内接する正三角形が描かれています。園児や小学低学年は「正8面体」、小学3年と4年生は「正20面体」をつくります。空間認識力はもちろん、空間把握力の訓練でもありますね。低年齢では円に内接する正三角形以外の三ヶ所の円弧部分を糊しろとして上手く利用し、帽子やお花のような「正8面体」も、「正20面体」の小学生も寡黙に集中、思った以上に夢中です。低学年には難しい理屈ではありますが、自分の作品や小学生の作品を見て「正三角形を組んでいくと美しい形の立体が出来るんだな!」ということを覚えてほしいと思います。出来上がった立体には実は仕掛けがひとつ。覗き穴を開けた一部の正三角形を組み込んで立体の中が見えるようにしてみました。中には自分で塗った球体が一個入っています。ラムネビン中のビー玉のイメージです。青い正三角形で組んだ「正8面体」の覗き窓から黄色の球体が見えた時「ほら、満月が出たよ!」といった園児の言葉がクールでした。