絵画・造形教室 第59回「木板に描く七夕祭り!」

第59回
6月18日
テーマ「木板に描く七夕祭り!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
来月の7月7日は七夕です。織姫(琴座のベガ星)と彦星(鷲座のアルタイル星)が、年に一度だけ天の川を挟んで出会える日・・・ロマンチックです。そしてこの日は自分の願い事を書いた短冊を笹の葉にくくりつけます。こどもたちももちろん知っていることです。そこで七夕や短冊の由来や意味についてみんなで学習してみました。七夕飾りの種類や形、色などを写真やイラストで鑑賞。織姫は織女(しゅくじょ)と呼ばれ裁縫の仕事に関係があることや、彦星は五穀豊穣を願う農業を司っていたり、衣や食や住の平穏を祈ることと関係があることなどがわかりました。そして今日のテーマは短冊に願い事を描いてもらいます。そう、言葉ではなくて絵で表現してみるのです。用意したキャンバスは90cm×15cmの大きな木板短冊です。本物の杉板ですので表面には木目や節がくっきりと現れています。以前使ったヒノキとの違いをクンクンと匂いで認識するこどもたち、さすがです。細長い形や木目模様のキャンバスをうまく利用して願い事がいっぱいの絵馬短冊が完成しました。

こどもたちの願い事は「銀河鉄道999」、「カメとカササギ」、「銀河を泳ぐ自分」、「オーロラ(マッキンレー)」、「かぐや姫」、「星と花畑」、「海の中にいるメダカ」、「花になりたい朝顔」、「チーターの家族の散歩」など。木目をうまくいかした作品や大胆に絵具を盛った作品など、みんな楽しく板絵にチャレンジしていました。

ワタシの願い事:(ウーン、一年に一回じゃなく、月に一度にしてあげてくださいませ~)

 

絵画・造形教室 第58回「自分のまわりの地図を描く!」

第58回
5月21日
テーマ「自分のまわりの地図を描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
常日頃、こどもたちは自分のまわりの環境、空間をどのようにとらえているのでしょうか。鳥になり空を飛び、住んでる周りの風景を思い浮かべてもらいます。学校、病院、銀行、コンビニにケーキ屋さん・・・みんなから色んな施設やお店の名前が飛び交います。モニターでは日本史上はじめて正確な国土地図を制作した測量家である伊能忠敬の偉業を鑑賞です。今から約200年前、空から眺められる飛行機もない時代に地道に測量を重ね、科学の粋を集め制作された現代の地図とほとんど違わない、これだけの正確な地図をつくったことのすごさはみんなは理解したようです。

自分の地図を描くにあたり頭に浮かぶイメージを大切に、自分物語の世界を描いてもらいます。そう、自分の物語を地図にするのです。でき上がった作品は「五億年の歴史の街」、「ギドロコスモス(水中)」、「道路の道路」、「未知の街」、「ハートのテーマパーク」、「みんなの道」、「宝石街」など。4歳児から小5まで、自分の世界をイメージした面白い地図ができました。これはこどもたちの「イメージの測量」なのです。

 









絵画・造形教室 第57回「描いてつくる六面体!」

第57回
4月16日
テーマ「描いてつくる六面体!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平面に描いた線や絵を立体に組み上げたときに感じる認識のズレ、ちょっとした違和感を体験してもらいます。モニターではトリックアートだまし絵をみんなで鑑賞。平面に描かれた屈折した階段の絵が、あるラインで直角に折るとちゃんとした階段の絵になるのですが、このような計算された絵を描くわけではありません。今回用意した画用紙は、6面体ダンボールの展開平面に白い絵具を塗ったキャンバスです。大きさは約170cm×60cm、今までにない大~きなキャンバスに自分の描きたい絵を描いてもらいます。各自タイトルも決まり、最初はキャンバスが大きすぎて戸惑うこどももいたけれど、慣れてくるとサクサク大振りに描いていきます。描き終わった自分の絵をしっかり認識、しかしこれで終わりではありません。ここからが大切、キャンバスを90度に折りながら6面体を組み上げていきます。でき上がった立体を見てみんな喜び満足そうです。なにしろ大きい、それに描いた直線や曲線が直角に曲がる面ごとに不思議な線や面、形になって自分が思っていたのとは違うイメージも見せてくれます。講評では父兄の方々に立体を見てもらい、それを目前でばらして平面にし作品タイトルを説明します。平面を立体にしたときの不思議な違和感のお披露目です。自分の描いた絵なのに、自分の想像を超えてなにか新しい見え方を発見すること。この認識のズレの大切さを経験してもらいました。

タイトルは「仮面ライダー」、「海とトビウオ」、「富士山とシャチ」、「ハートと音符」、「雨」など。「数字」や「ABC」の記号をいっぱい描いた興味をひく作品もありました。

絵画・造形教室 第56回「音楽と一緒に絵を描く!」

第56回
3月19日
テーマ「にじにじ滲ませてみよう!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テーマとしては以前の授業でも取り上げましたが、今回は自分のタイトルイメージを大切に滲みを楽しんでもらいます。何を描くか考えて大きな紙に大胆に描くのですが、自分の思ったようになかなか描けない絵具の滲みの拡がりの不思議、響きあう色と形の変化をじっくり見つめ自分の感情に取り込んでいくことの大切さ。ひらめきや創造性の感性育てに重要なことですね。モニターでは、ぼかしと滲みの手法で素晴らしい作品を遺した「いわさきちひろ」さんの絵や、墨の濃淡、ぼかし、にじみの手法を駆使し描かれる水墨画の代表として「長谷川等伯/松林図屏風」を鑑賞。等伯のこの絵は、もう後のない心の行き着いた無駄を捨て去った潔さを感じます。

でき上がった作品タイトルは「海とリンゴ」、「宇宙の木(天の川)」、「川と岸辺の松林」、「不思議の国」、「樹の世界」、「果物」、「シャチ」、「龍」など。滲みで浸食されていく自分の描いた形や色をじっと見つめて興味を持って、予測できない面白さを学ぶことができたと思います。

 

絵画・造形教室 第55回「クモの巣を描く!」

第55回
2月19日
テーマ「クモの巣を描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クモの巣(網)を描く前に、写真やイラストを見ながらクモについてもっと詳しく調べてみよう。体の構造では頭部より8本の足が生えていて、なんと目が全部で8つあることも知りました。「糸いぼ」と呼ばれる腹部の先にある部分から糸を出す動物はクモだけであることや、その吐き出した糸で縦糸、横糸を駆使し美しい巣を貼っていきます。粘着性があるのは横糸だけで、縦糸は粘度がなくクモが自分の巣に引っかかることなく移動できることなど不思議なことがいっぱいです。近年ではその遺伝子レベルでの解析が進められ、クモ糸バイオテクノロジー素材として注目を集めているようです。空気中の水分収集フィルターや超強力ワイヤーなどの製品が開発されて、まるでスパイダーマンの世界みたいですね。クモは不思議で面白い。

そんな不思議なクモになって、自分の巣を張っていきます。トンボやカブトなどの昆虫をしっかりと捕まえている巣、飛行機が引っかかっている地図のような巣、糸と糸の隙間に色を塗りこみ、虹の広がりをイメージさせる巣、お花畑の中にある楽しいクモの家の巣、糸にかかった水滴や光がキラキラ輝いている巣など、みんな思い思いの自分の巣を張れたようです。

 

絵画・造形教室 第54回「自分の宝物を描く!」

第54回
1月15日
テーマ「自分の宝物を描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2017年も明け、最初の授業です。みんなはどんなお正月を過ごしたのかな?一年の計は元旦にあり!といわれるけれど、こどもたちはなにを願ったのでしょう。今回のテーマは「宝物」。願い事と似ているようでちょっと違うそのニュアンスを意識しながら自分の宝物をさがしてもらいます。モニターではピカソが9歳と11歳の時に描いたお宝絵や、日本の昔の宝物のひとつ「勾玉(まがたま)」の形や材質についても学んだけれど、それよりも大切なことがあるよね。そう、自分(こども)たちの夢や思いだよね。私が少年のころからずっと覚えている大伴家持の歌をみんなの前で思わず一句、「銀(しろがね)も/金(こがね)も玉も/なにせむに/まされる宝/子にしかめやも」。

描いた絵のタイトルは「不思議なオメダイ」、「ペンギンの人形と金魚」、「コロボックル」、「自然/さくら」、「クスノキ」、「このちゃん(妹)」、「くわがた、かぶと」、「電車」など。まだ授業参加が数回の園児たちも、驚くほどに独特な表現ができるようになってきました。

絵画・造形教室 第53回「 お正月飾りをつくろう!」

第53回
12月18日
テーマ「 お正月飾りをつくろう!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12月は恒例のお正月飾りの制作です。今回は来年の干支である「酉(とり)」をつくります。つくる前に22日の冬至についてこどもたちに訊いてみました。一年で昼間が一番短い日、そうですね。冬至が過ぎると日々少しづつ昼間が長くなっていくんだよね。クリスマスが過ぎ、そしてすぐにお正月。こどもたちには楽しい日々が続きます。ついでに干支についてもお勉強、「ねー、うし、とら、うー・・・」みんなで十二支を合唱です。

「酉」の「とり」とは本来「にわとり」のことだそうですが、今回は自分の好きな「とり」をつくることでイメージをふくらませてもらいます。まずは自分で紅白の紙を切って糊で貼り、紙垂(しで)づくり。次に粘土で各々の「とり」をつくったら、絵具で色を塗っていきます。アヒル、白鳥、こじゅけい、おなが、飛んでるオオワシ、鳳凰、親子ペンギンや卵を抱えたものなどもあり個性豊かなとりさんたちがいっぱいです。榊、橘、松、千両、稲穂、紙垂や水引と組み合わせ、今年もどこにもない心のこもった手作りお正月飾りが完成しました。

 

絵画・造形教室 第52回「小枝でリースをつくる!」

第52回
11月20日
テーマ「小枝でリースをつくる!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紅葉の季節になりました。この時期は毎年、主に蓼科高原にて採取した落ち葉や小枝を使っての工作授業です。昨年はジシャやモミジ、サクラやイチョウの葉っぱなどを使って「いもむし」のお家をつくったね。そして今年は小枝を使ってリースをつくります。街角にはクリスマスのお飾りがにぎにぎしく、いたるところで立派なリースが見られます。モニターでは色んな種類のリースを鑑賞。オーソドックスなモミの木リース、ボタンや毛糸のリース、パスタや芽キャベツを使ったユニークなものもありました。そしてそれらはすべて正面から見るためのリースです。今回みんなでチャレンジしたのは「360°ぐるっとリース」。まずは小枝を刺すだんごを粘土でつくり、紐に結んだ芯棒をしっかり埋め込み吊るします。次は自分の選んだ小枝に絵具をぬりぬり、数ヶ月前は絵具の着いた手がいやで、半べそかいてたこどもの手もヌルヌルペチャペチャ、それでも無心に塗り続けます。塗り上がった小枝を自分でだんごに挿しながら、全体の形や傾きを修正していきます。そう、バランスをとりながらの試行錯誤はとっても大切なことなんです。そして部分的にちょっとアンバランスな造形的面白さを加味していきます。

ぶら下げてくるくる回して表裏のない、金銀の玉や紐をからめた素敵な小枝リースが完成しました。