絵画・造形教室 第75回「お正月飾りをつくる!」

第75回
12月16日
テーマ「お正月飾りをつくる!」
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早いものでもう12月、テーマは毎年恒例、来年の干支づくり、そう「亥(いのしし)」の制作です。十二支の順番を、ねぇ~、うし、とら、う~と数えていくと最後が「亥」、12番目なんですね。正月飾り制作の初心者が多いので、モニターを観ながら稲穂、松、榊、橘、水引など組み合わせる素材の学習です。まずは紙垂(しで)、注連縄(しめなわ)につけられている垂れ下がった白い紙のことで、ゴロピカの稲妻を表しています。カミナリがなると豊作になることや、水引は水不足にならないよう、松や榊は生き生きとした生命力を、橙は子孫繁栄など昔の人々の思いが込められているのですね。最初は白紙垂づくりからスタートです。
粘土でつくったイノシシたち。茶色や銀色、ピンク、黄色など賑やかです。モニターで観たかわいいウリ坊におっぱいを飲ませたり背負ったりした母さんイノシシも。来年は猪突猛進で行きまっしょう!

絵画・造形教室 第73回「足で描く!」

第73回
10月21日
テーマ「足で描く!」
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みんなの大好きな共同制作の時間がやってまいりました。今回は足で絵を描きます。いつものように全員で大きめの画用紙を12枚貼りあわせ特大サイズの画面を作ります。よいしょとひっくり返して制作スタートです。まずは一人づつ裸足になって、絵具パットの中に足を入れ、大きな画用紙の上を歩きながら自分の足の「印(しるし)」を付けていきます。振り向きながら自分の足跡を確認してもらいます。全員で足ペッタンを経験したら、日本や世界の民謡音楽のリズムにあわせ、走ったり踊ったりノリノリでフットプリントを重ねていきます。いや~みんな元気!ゲンキ!すごくパワフルだわ!
自分の足と他人の足が混ざり合って記録されていくこと。それが大切なことですね。最後に特大の画用紙をばらし、アミダで決まった自分の画用紙に自分の足をプリントします。裏面に名前と日付年齢を記して完成です。

絵画・造形教室 第72回「立方体に描く!」

第72回
9月16日
テーマ「立方体に描く!」
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当教室では様々な図形を学びながら、形や立体に理解を深めています。今回は通常授業で学んだカタチを応用し、正方形と三角形のみで立体をつくります。最初に一辺20cmの正方形でベースとなる立方体を組み立てます。その大きめの立方体に各自がつくった立体を組み込みながら、お気に入りの立体作品に仕上げていきます。モニターでは立方体でつくられた建築や彫刻などを鑑賞し、日常的に身近なところで使われていることを理解してもらいます。
立方体や四角柱、ピラミッド型を組み合わせ窓から黄色い三角柱が飛び出した「鳥のくちばしハウス」、白の立方体だけで四隅から柱が伸びた「神殿の記憶」、針金やひごで立体をつなげた「ネックレスハウス」や「渡り鳥」や「お家にくっついた虹」、不思議な研究所のような「つりハウス」、「鬼の館」など。シンプルな二種類のカタチを駆使してみました。

絵画・造形教室 第71回「台風を描く!」

第71回
8月19日
テーマ「台風を描く!」
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毎年日本にやってきて、大変な被害をもたらす台風。この教室では大きな台風を経験したことのあるこどもはいませんでしたが、怖く恐ろしいものであることは全員理解しています。台風とはなんぞや?モニターや地球儀で台風の仕組みや発生場所、進路を学び、風速が約秒速17m以上に発達したものを台風と呼ぶことなどを学習します。渦巻きの形は上空から見ると左巻き、進行方向に対して中心より右側(東側)のほうが風雨が強く危険なことなど。一方で台風によってもたらされる面白い現象にも驚いたようです。南方の蝶やトンボ、鳥などの生物が台風に乗って日本に運ばれること、クラゲや珍しい貝類などの海の生物も沿岸に吹き寄せられることなど。そんな自然の脅威や恵みについて考えながら、自分台風を絵にしてみます。

色をいっぱい使って激しくも美しい「レインボー台風」、宇宙の視点で描いた「ブ

ラックホール台風」「木星のすべての台風」「宇宙台風の衝突」、「ビルやお家にぶつかった台風」など。色使いや筆のタッチ、勢いある動きなど様々な渦巻きが個性的で面白かったですね。

絵画・造形教室 第70回「自分で考えた星座をつくる!」

第70回
6月17日
テーマ「自分で考えた星座をつくる!」
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むか~し昔、ここモンテ村に親孝行なタロベェという若者が住んでおった。東にある丸山を見つめながら「山のてっぺんからお天道様が昇るようになったけん、そろそろ種蒔きをせないかん」とつぶやいた。日が沈む西の三角山の向こうには、いとこのジロキチが住んでおった。ジロキチはたいそう腕のいい漁師じゃった。仲間を引き連れて何日も大海原に出るのじゃった。今回もたくさんの魚を獲って港に帰ってきた。タロベェはジロキチにきいてみた「なぁジロキチどん、目印になるようなものがなんもない海に出て、なんでちゃ~んと帰ってこれるんじゃぁ?」。ジロキチは言った「星が教えてくれるんじゃよ!」・・・現代社会と比べて文明の利器が極端に少なかった昔の時代、人は太陽や月、そして星らと語らいながら自然との対話によって生活を営んでいましたね。種蒔きや収穫の時期、獲物を捕る時期、休む時期、事を決めるには時の見極めが大変重要だったんです。そんな時の決定とともに、行動を起こす方向の見立てに大切な役割を果たしたのが星でした。北極圏に住むイヌイットの人たちは、星を頼りに千キロ以上離れた目的地まで正確に犬ゾリで移動できるそうです。私たちが失った大切なものを持っている、そう思います。
まずは星座のお勉強、代表的な12星座は自分の誕生日とともに全員がしっかりと覚えています。しかし星座の写真やイラストをよく見ると、サソリ座はなんとなくサソリの形がわかるけど、カニ座はどう見てもカニには見えません。不思議です。星座の名は夜空に占める見かけの配置を、その形から連想した様々な事物の名前で呼んだものである、昔からいろいろな文化や時代に応じて星座名が用いられた、と記されています。なるほど、大切な星を区別できるように覚えやすい名前をつけたんですね。写真やイラストだけでなく、ダリの12星座の絵も鑑賞。普通でない解釈と表現にこどもたちも驚いていました。
いろんな形の厚紙を、切ってつなげて自分の考える星座を作っていきます。三角の頭と円の胴体で躍動感のある「クワガタ座」、銀の舟雲に乗って弓を射るイメージの「いて座」、紙の重ねと桃色が絶妙な「ウサギ座」、複雑に組み込んだ紙片がしっかりした築城に見える「お城座」、金色の胴体と特徴のある背びれに頭部から感覚器アンテナを伸ばした「シャチ座」、青いイナズマをたなびかせ星空を駆ける「スペースカー座」、ゼンマイ形状や円や三角を自由にあやつる「オットセイのサーカス座」、途中から面白い変な形になった「変座」、競うように夜空を泳ぐ「イルカ座」と「双子のヘビ座」、しっかりと出汁(ダシ)を搾り取られやせ細った「リュウコツの出汁がら座」なんて作品も。キラキラ絵具も大胆に、夜空に浮かぶささやかな絵巻の誕生です。

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絵画・造形教室 第69回「同じ図形を書き書きし、爬虫類を描く!」

第69回
5月20日
テーマ「同じ図形を書き書きし、爬虫類を描く!」
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皆さんはフラクタルという言葉をご存知ですか?幾何学の概念で、図形の部分と全体が自己相似になっているものなどをいう、とあります。ちょっと難しい話になってしまいましたが、ある部分を拡大すると同じ形が現れ、その形の部分を拡大するとまた同じ形が現れて・・・どんどん拡大してもズゥ~ッと同じ形が現れる。私が興味を持ったのはマンデルブロ集合といわれる図形を見たときで、なにか不思議な気分になってしまいました。たとえば渦状にもミクロの渦巻きから指紋、頭髪の渦、気流海流の渦、台風の渦、木星の大赤斑、天の川銀河、それらの銀河が何千億とあつまった宇宙の渦・・・う~ん、あまり考えすぎても頭の中がモヤモヤするだけなのですが、気分はフラクタルです(笑)。身近なところではカリフラワーのロマネスコ、なるほど全体と部分が相似形になってます。人体では血管がフラクタル、とにかくいろんな分野に当てはまるんですね。
モニターで学習したフラクタル、その要素の一部を採り入れて全体から部分まで同じ形を描いて爬虫類を描きます。大小の円や楕円で頭や甲羅、手足を描いた「カメ」たち。同じく円と楕円で描いた「コブラ」や「ヘビ」。六角形だけで描いた「カメレオン」。三角形で描いた「大トカゲ」や「恐竜」。同じ円をいっぱい描いた「イグアナ」。円の大小を駆使して描いた幻の「ツチノコ」などなど。相似形とはどんなものなのかな?を意識しながら描けたようです。
 

絵画・造形教室 第68回「オモシロ鯉のぼりをつくる!」

第68回
4月15日
テーマ「オモシロ鯉のぼりをつくる!」
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5月5日は端午(たんご)の節句です。♪屋根よ~り~高い鯉の~ぼ~り~・・・懐かしの歌とともに、黒い真鯉、赤い緋鯉、青い子鯉の青空にたなびく姿が目に浮かびます。都会では自宅で大きな鯉のぼりを掲げることは難しくなりましたが、郊外に足を延ばすとあちこちの庭先で見ることができますね。鯉のぼりの歴史はそんなに古くなく江戸時代からの風習のようです。本来、男の子の出世と健康を願った行事ですが、今では緋鯉や子鯉を加え、家族の健康や安泰を願う象徴でもありますね。モニターで観た歌川広重の浮世絵には立派な黒い真鯉が描かれています。今でも大きな鯉のぼりになると、目も鱗も人が手描きで製作していきます。加須市の日本一100mの鯉のぼり、とにかくでか過ぎて大型クレーン車でしか揚げられません。そんな絵や写真を観たこどもたち、鯉のぼりに一層親しみを持ったようです。
今回は「描く!ひねる!編む!」の3つの工程を駆使してもらいます。先ずは3枚の画用紙に鱗として、自分のイメージした模様を描きます。赤い画用紙に同心円を描く、青い画用紙に色んな太さの線画を描く、黄色の画用紙に花模様、白には凹凸模様、黒にはグルグル竜巻模様など各自それぞれ好みの模様ができあがりました。次に描いた画用紙を筒状にしてひねっていきます。そしてひねった3本の筒を三つ編みの要領で編み込んで鯉の形に整えます。最後に頭と口の大きな筒状画用紙に三つ編み部分を入れ込んで、目玉を貼り模様を描いて完成です。平面に描いた絵を筒状立体にして、さらにひねり三つ編みにすることで、描いた鱗の見え方の変化を体験することができました。

絵画・造形教室 第67回「カエルを飼ってみたら・・・を描く!」

第67回
3月18日
テーマ「カエルを飼ってみたら・・・を描く!」
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まずはモニターで両生類とはなんぞや?をみんなで学習。水中と陸上の両方で生きることのできる動物を両生類と呼びますね。その代表としてカエルを選んでみました。春になると小川や池には卵がいっぱい見られます。「目玉オヤジだ~!」そう、その目玉から生まれるのがオタマジャクシ。やがて後ろ足が生えてきてカエルの形になってくるんだけど、尻尾はまだ生えたまま。そんな姿を見たこどもたち、なぜか不思議な気持ちでいっぱいです。2ヶ月もすると前足も生えて立派な大人の形になりました。今回は「自分がカエルを飼ったとしたら」を想像しその楽しい世界を絵にしてみました。
「KAERU AIR LINE」機体にはカエルの絵がいっぱい、パイロットも窓から見える乗客もみんなカエルさん。「カエル新幹線」運転席にいるのはしっかりと前を向いたカエルさん、ボディーにはJRだけでなく、KRのロゴも。「カエルのお散歩」リードをつけた二匹のカエル、可愛いです。「カエル合唱団」高い声や低い声、ケロケロゲコゲコと鳴き声が聞こえてきます。「ハエを捕るカエルを狙うヘビ」食物連鎖の世界です。「シャチとカエルおオタマジャクシとぼく」、「カエルとぼくの競泳」、「スカイツリーとてっぺんカエル」他、興味深い自分の世界が描けたと思います。
日本固有種で世界最大の両生類であるオオサンショウウオ、そんなゴッツイやつをおじいちゃんと一緒に捕まえた小学生の話にはみんなで感激です。(もちろん安全な場所まで運んで放してあげましたとさ)

絵画・造形教室 第66回「幾何図形で絵を描く!」

第66回
2月18日
テーマ「幾何図形で絵を描く!」
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改めて調べてみると、三角形や四角形、六角形などの多角形、円や台形、菱形などを幾何学図形というとあります。もちろん、こどもたちにとっても馴染みのある図形です。幾何学図形といえばエッシャーですね。今回だけでなく、過去に何度か鑑賞している作家ですが、いつ観てもそれらの図形の組み合わせや連続性、展開のしかたに驚いてしまいます。こどもたちと幾何図形を確認しながら、カットされた色紙を自由に選び、好きなように画用紙に貼っていきます。選ぶ図形や色、大きさや貼る位置は各自さまざま、この五角形は三角形の頂点に貼ってみようかな、ウ~ン?などと悩みながらどんどん貼り込みます。次に図形の頂点(点)と頂点を直線(線)で結んでいきます。いろんな形の頂点を好きなように結びつなげ、それらの直線の重なりで想像していなかった面白い多角形がいっぱいできてきました。次は画用紙上にいっぱいできた図形の中から、自分で選んだ位置にある形(面)に着色していきます。
できあがった作品は単純な図形の重なりではあるのですが、複雑な深みも感じられる仕上がりとなりました。図形の基本である「点・線・面」への理解が少しは深められたように思います。
       

絵画・造形教室 第65回「見たことのない生物を描く!」

第65回
1月21日
テーマ「見たことのない生物を描く!」
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みんなの好きな見慣れた動物ではなく、見たことのない生物を描いてもらいます。見たことのないものを描くには想像力が必要です。想像した世界をどのように描けばいいのかな。そこで数点の傑作絵画を鑑賞しました。ダリの『宇宙象』では、昆虫のような関節のある細長~い脚のゾウさん、『記憶の固執』では、ひげクジラの胎児のような不思議生物に溶けている時計や群れるアリ、そこには作家の潜在意識に浮遊する重ねられた想像(イメージ)の記憶をかいま見るインパクトがありました。俵屋宗達の『風神雷神図屏風』では、自分たちの知っている風や雷の恐い容姿を観たこどもたち、これらの絵を通して想像して描くことのヒントを得たようです。
自分で想像しタイトルを決め、それを絵にしていきます。「放射状にのびる宇宙のヘビ」、「一つ目惑星」、「もぐら宇宙人」、「ひれを持つ人魚姫」、「地球と人間」、「ネズミキリンロケット宇宙を飛ぶ」、「インフルエンザに罹ってマスクして、他の生物に変身しつつある猫」、「耳がひとつのウサギ」、「リンゴ恐竜」などなど。「ラーメンぎょうざメデューサマン」という楽しいほっこり作品もありました。
見たことのない生物を描けるのかなと心配したけれど、考え過ぎだったようです。