絵画・造形教室 第86回「お正月飾りをつくる!」

第86回
12月22日
テーマ「お正月飾りをつくる!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
早いものでもう12月、今年もお正月飾りを作る時がやってきました。来年の干支である「ネズミ」をつくります。初めて参加の生徒も多く、改めてお正月にまつわるお話や干支に登場する十二支、お飾りに使用される注連縄(しめなわ)と紙垂(しで)、松や榊、橙などについてモニターにて学習です。例年そうですが、こどもたちは紙垂のギザギザが雷を表していることに特に興味をもつようです。そう、カミナリゴロゴロで作物が良く育つこと、五穀豊穣への思いが込められていることなどを学びます。最初はカミナリゴロゴロの紙垂づくりからスタートです。
今回は粘土立体ではなく、木の板にネズミの絵馬を描いてもらいます。描いた絵馬を、組み上げたお飾りにセットして完成です。さてどんなネズミが描けたかな。「富士山のテッペンと子(ネズミ)」「富士山の日の出を見物している子」「赤ずきん子」「舞台に立っている子」「土中のトンネルで遊ぶ子」その他、原っぱやお花畑、青空の下で普通に歩いていたり座っていたりと、想い思いの平和で目出度いネズミを描くことができました。これは大切なことです。

絵画・造形教室 第85回「縄文人になって、土偶をつくる!」

第85回
11月17日
テーマ「縄文人になって、土偶をつくる!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「土偶(どぐう)ってなーに?」をみんなで学習、埴輪(はにわ)との違いも学びます。土偶とは今から一万数千年前からの縄文時代につくられた土製の焼き物で女性の像が多く、豊穣と多産を祈る意味合いがあったものとあります。方や埴輪は古墳時代につくられ、人物、動物、器財、住居などをかたどったものが多く、古墳に並べるためにつくられた土製の焼き物とあります。作られた時代は土偶のほうが埴輪よりもかなり古く、時代背景(アニミズム信仰)などを考慮しても、その姿形は圧倒的に土偶のほうがエネルギッシュで根元的な魅力にあふれています。長野県茅野市の「縄文のビーナス」、山形県西ノ前の「縄文の女神」、群馬県吾妻出土の「ハート型土偶」、さいたま市出土の「ミミズク土偶」、縄文文化の宝庫である東北は青森の「遮光器土偶」や「合掌土偶」などどれもこれも素晴らしく、縄文の人々に感謝したくなりますね。モニターで観た土偶達にかなり刺激を受けたこどもたち、気分はもう縄文人、宇宙人。
今回は陶器用のテラコッタ粘土を使用、遮光器に髪飾りと首輪をアレンジしたフラ風「ハワイアン遮光器土偶」、ちょっと怖そう「ヘビの女王」と「怖いワニの王子さま」、愉快なトリオ「ぶたでか宇宙人、はなでかマン、おっぱいマン」、「カメ3匹の神殿」「キングサーモン」、かわいいイノシシやアシカなど身近な動物を土偶にした作品も。みんな活き活きとつくることができました。

絵画・造形教室 第84回「切って、ちぎって、描いて、貼る!」

第84回
10月20日
テーマ「切って、ちぎって、描いて、貼る!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当教室ではよくやるコラージュ手法で自分のテーマを絵にします。コラージュってなーに?を理解するために代表的な作家の作品を観てみましょう。エルンストやピカソなどの作品に対して細部を観察し、みんなが自分の思うことを言いあいます。新聞や雑誌、布や包装紙を切って貼って、くっつけ重ね画用紙の中で自分の世界を作り込んでいきます。切った素材の質感や形を認識し、自分で選び、こうかなああかなと構成していく絵作りなので、手を動かし考えながらも楽しく打ち込める手法です。ライオンにコルクをくっつけたり、色んな写真と布柄を使うことにより独特の新しいイメージの世界に変化したりで、作る側の発想力を刺激してくれます。
「空飛ぶヘビとサイの朝食」「サメに食べられた船」「トラとライオン」、ほかには「洪水」「おぼれている変人」「話しがつながる話し」などの難解なタイトルも。ワイガヤで夢中になり作っただけあって楽しい作品となりました。

絵画・造形教室 第83回「絵具をスリスリし、不思議絵をつくる!」

第83回
9月15日
テーマ「絵具をスリスリし、不思議絵をつくる!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紙に転写するデカルコマニーではなくて、透明フィルムに絵具を伸ばしたりずらしたりしながら、予測不可能な偶然性を楽しんでもらいます。基本左右対称の絵になるのですが、紙と違いフィルムの場合は、開く時に濃い絵具の粘着力により、細部には驚くほど面白いスジや形や色の重なりが現れます。自分が意図した構図や色使いになることはなく意識に反して現れる絵は、こどもたちの想像力をおおいに刺激したみたいです。途中で絵具を足して何度かスリスリを重ね、絵がどんどん変化していくことも体験できました。
うわーッ!すごい!と驚きながら自分の想像をはるかに超えた不思議絵にタイトルをつけていきます。「正義の味方、仮面ピーマン」「リボンのお饅頭」「クマの上からシマウマが顔を出している」「羽あり過ぎマン」「変なモノ」「血管が多過ぎ」「ぼくの心の中をみた」など自分のイメージタイトルをつけることができました。予測不可能絵画、こどもたちにとって、大切な刷り込み体験だったと思います。

絵画・造形教室 第82回「晴れを描く!」

第82回
8月18日
テーマ「晴れを描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
晴れから連想される形や物語などを、傘に描いてみよう!今回は久しぶりに傘をキャンバスに絵を描きます。理解を深めるためにモニターでは「晴れ」を描いた作家作品を鑑賞です。まずはジョアン・ミロ、不思議な文様の形にわかりやすい赤の太陽、薄暗い夕日のなかで『叫び』を描いたムンクにもキラキラ輝く太陽の作品がありました。エジプトの太陽神ラーの絵文字も参考にしながら、「自分の晴れ」をイメージします。

「太陽の音楽」「太陽の乗り物」「宇宙のなかの太陽」「色んな模様の太陽」などの宇宙イメージから、「水玉の雨」「雪と星」「猫と仲間達」「プリンセス」などの身近な題材まで各々の晴れを描けたようです。

絵画・造形教室 第81回「雨を描く!」

第81回
6月16日
テーマ「雨を描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
形があるような、ないような、あらためて雨を意識してみるとなかなか難しいテーマです。今日は雨だから傘がいるな、洗濯物は干せないなとかは考えるけれど、雨をじっくりと眺めるようなことは、日常先ず無いでしょう。漠然と意識できるのは窓にかかった水滴、水たまりや川面の波紋、もしくはシトシトパラパラ、ボトボトパチパチ、ザーザーと降る雨音でしょうか。そんな雨の形がすばらしい日本文化として残っています。そうです浮世絵師、歌川広重の作品をさっそくみんなで観てみましょう。広重の代表作「東海道五十三次」の中には、雨が見事に描かれているものがあります。斜めに描かれた直線で表現されているのですが、その長さや間隔、まわりの風景などから、シンプルな絵柄の雨の中に自分がいるような気分になります。もう一方は三嶋典東さんの雨の絵、線画だけで描かれた哲学的な深みをもった作品です。
今回は雨のイメージを、透明フィルムに描いてもらいます。いつもの画用紙とちがい裏面からも絵が見えるのに興味をもって、その効果を生かしながら二枚三枚と描き足していきます。描いたフィルム画用紙を円柱にしたり、折りたたんだり、くっ付けたりしながら組み合わせ立体に仕上げてみました。「水滴の国」、「赤と青の雨」、「雨と龍」、「恐竜の骨に雨が降る」、「空を飛ぶ人の雨」、「カラフルしずく」、「林の雨の世界」など透明空間に降り注ぐ不思議な雨世界ができました。

絵画・造形教室 第80回「鳥の巣をつくる!」

第80回
5月19日
テーマ「鳥の巣をつくる!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回のテーマで力を入れたのは素材集めです。蔓を丸めたり編み込んだりしながら巣のベースをつくっていくのですが、その蔓や竹や樫の小枝、巣をのせるハナミズキの枝などはすべて自生のものや庭木から採取したものです。簡単に入手できるものと違い、規格外の形や表情の面白さがあります。そのような自然素材を組み合わせ、全体のボリュームやバランスを自分で考え工夫していきます。鳥の巣で想い浮かんだのは幻想絵画の巨匠ルネ・マグリット、さっそくモニターでワイガヤ鑑賞してみました。こどもたちが絵を観て自分の想ったことを積極的に述べ、指摘していきます。手前の塀の上に置かれ3個の卵が入った鳥の巣、その向こう遙か先に見える、岩山の鳥頭のシルエットと三日月が印象的な「アルンハイムの領地」。もう一つは海に浮かぶ壮大な鳥のかたちに白い雲が描かれた「大家族」、どちらもマグリットの代表作です。他にもカササギやヒヨドリ、みなが知ってるツバメの巣、親鳥が小鳥に寄り添うネスレのロゴマークについても鑑賞しました。
自分が親鳥になったつもりで、鳥の巣を制作してもらいます。蔓を形どるのが難しいかなと思っていたのですが、みんなサクサクと自分流に編み込んでいくのをみて感心しました。
毛糸や針金、木枝なども一緒に組み込み絡めながら、最後に自分で色付けしたゆで卵をのっけて完成です。各々の立派な鳥の巣ができたと思います。
 

絵画・造形教室 第79回「はじき絵動物を描く!」

第79回
4月21日
テーマ「はじき絵動物を描く!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじき絵は画用紙に油成分が入ったクレヨンやクレパスで線や絵を描き、その上に水で溶いた絵の具を塗ってはじかせる表現技法のことですね。モニターでその技法で描かれた作品を鑑賞確認し、制作スタートです。今回はみんなが経験している画用紙の代わりに、穴のあいた板ボードを使い、グリッド状の穴の位置を意識しながら自分のイメージする絵を描いてもらいます。正方形や長方形や三角形を意識し、円や波状の線画を組み入れたり、途中、ロウソクを利用して絵の具をはじく経験もしながら、仕上げには針金を使って半立体作品に仕上がりました。
穴グリッドをうまく使った「ステゴザウルス」、潮吹きを針金で表現した「マッコウクジラとダイオウイカの対決」、「ディプロドクス対ハイブリッド恐竜」、「ちょうちんオバケ」、「ケータイ人間」や「車人間」、「犬と猫」など。その他、動物ではないけれど怪しげで素敵な「秘密の部屋のバッグ」、「家の周りの地図」、吸い込まれるような「暗黒の宇宙の星たち」などドキドキ感を連想させるタイトルも。

絵画・造形教室 第78回「自分の想いを立体に!」

第78回
3月17日
テーマ「自分の想いを立体に!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こどもたちは普段、何を想い何を感じて過ごしているのでしょう?今回は楽しかったことや嫌だったこと、悲しかったことなどの心の中を赤裸々に表現してもらいます。ムンクやカンディンスキー他、不安を表現した抽象作品や、明るく楽しく感じられるポジティブな作品を観た後で、それぞれが最近感じた自分の心の持ち様や変化を立体にしていきます。用意された素材は紙、粘土、紐そして絵の具くらいです。紙をビリビリ破いたり丸めてしわくちゃにしたり、穴を開けて紐を通したり、各自好きなように加工し、くっ付け重ね、だんだんと心の中が形になってきました。
「花の温泉に入って楽しい」気持ち、「友達とハートの輪になって嬉しい」気持ち、「紫の葉っぱを見てびっくりした」、「ティラノザウルスがいてワクワクした」、「小アホウドリになって飛ぶ」などの一方、「不安な心の壁に閉じ込められた自分(赤い小鳥)」、「桜を見てのんびりしてみたい」、「花を見ながらボーっとしたい」、「のんきに空を飛んでみたい」、「勉強しないでボーっとしたい」など抽象的で素直な心の作品が仕上がりました。色々と考えさせられるテーマでもありました。

絵画・造形教室 第77回「立体とチューブで合体遊び!」

第77回
2月17日
テーマ「立体とチューブで合体遊び!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「穴をあけた六面体に、描いて通して編みこんでお気に入りのオブジェをつくる」のが今回のテーマです。モニターで紐を使った立体作品を鑑賞後、(1-平面)ランダムに穴をあけられた展開状態の六面体に、自分の考えたタイトル絵を描いていきます。(2-平面から半立体)次にチューブ形の丸棒を穴の表から裏へと通しながら編みこんで面白い曲線を作っていきます。(3-立体化)それから六面体に組み上げながら穴の位置や紐の長さを調整しお気に入りのオブジェに仕上げていきます。手先の器用さや立体化するときのバランス感覚が要求されます。
大胆に描かれたストライプの「光のインスピレーション」、繊細な色を細くいっぱいに描いた「未来の夢」や「虹の雨」、穴と穴をつなげて海中のイメージを描いた「海」、チューブ紐の檻に囲まれた「もし今、恐竜がいたら」、パリの思い出を表した「私のパリ」、「風神雷神」や「ムササビバッグ」なんてユニークなものもありました。