絵画・造形教室 第81回「雨を描く!」

第81回
6月16日
テーマ「雨を描く!」
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形があるような、ないような、あらためて雨を意識してみるとなかなか難しいテーマです。今日は雨だから傘がいるな、洗濯物は干せないなとかは考えるけれど、雨をじっくりと眺めるようなことは、日常先ず無いでしょう。漠然と意識できるのは窓にかかった水滴、水たまりや川面の波紋、もしくはシトシトパラパラ、ボトボトパチパチ、ザーザーと降る雨音でしょうか。そんな雨の形がすばらしい日本文化として残っています。そうです浮世絵師、歌川広重の作品をさっそくみんなで観てみましょう。広重の代表作「東海道五十三次」の中には、雨が見事に描かれているものがあります。斜めに描かれた直線で表現されているのですが、その長さや間隔、まわりの風景などから、シンプルな絵柄の雨の中に自分がいるような気分になります。もう一方は三嶋典東さんの雨の絵、線画だけで描かれた哲学的な深みをもった作品です。
今回は雨のイメージを、透明フィルムに描いてもらいます。いつもの画用紙とちがい裏面からも絵が見えるのに興味をもって、その効果を生かしながら二枚三枚と描き足していきます。描いたフィルム画用紙を円柱にしたり、折りたたんだり、くっ付けたりしながら組み合わせ立体に仕上げてみました。「水滴の国」、「赤と青の雨」、「雨と龍」、「恐竜の骨に雨が降る」、「空を飛ぶ人の雨」、「カラフルしずく」、「林の雨の世界」など透明空間に降り注ぐ不思議な雨世界ができました。

絵画・造形教室 第80回「鳥の巣をつくる!」

第80回
5月19日
テーマ「鳥の巣をつくる!」
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今回のテーマで力を入れたのは素材集めです。蔓を丸めたり編み込んだりしながら巣のベースをつくっていくのですが、その蔓や竹や樫の小枝、巣をのせるハナミズキの枝などはすべて自生のものや庭木から採取したものです。簡単に入手できるものと違い、規格外の形や表情の面白さがあります。そのような自然素材を組み合わせ、全体のボリュームやバランスを自分で考え工夫していきます。鳥の巣で想い浮かんだのは幻想絵画の巨匠ルネ・マグリット、さっそくモニターでワイガヤ鑑賞してみました。こどもたちが絵を観て自分の想ったことを積極的に述べ、指摘していきます。手前の塀の上に置かれ3個の卵が入った鳥の巣、その向こう遙か先に見える、岩山の鳥頭のシルエットと三日月が印象的な「アルンハイムの領地」。もう一つは海に浮かぶ壮大な鳥のかたちに白い雲が描かれた「大家族」、どちらもマグリットの代表作です。他にもカササギやヒヨドリ、みなが知ってるツバメの巣、親鳥が小鳥に寄り添うネスレのロゴマークについても鑑賞しました。
自分が親鳥になったつもりで、鳥の巣を制作してもらいます。蔓を形どるのが難しいかなと思っていたのですが、みんなサクサクと自分流に編み込んでいくのをみて感心しました。
毛糸や針金、木枝なども一緒に組み込み絡めながら、最後に自分で色付けしたゆで卵をのっけて完成です。各々の立派な鳥の巣ができたと思います。
 

絵画・造形教室 第79回「はじき絵動物を描く!」

第79回
4月21日
テーマ「はじき絵動物を描く!」
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はじき絵は画用紙に油成分が入ったクレヨンやクレパスで線や絵を描き、その上に水で溶いた絵の具を塗ってはじかせる表現技法のことですね。モニターでその技法で描かれた作品を鑑賞確認し、制作スタートです。今回はみんなが経験している画用紙の代わりに、穴のあいた板ボードを使い、グリッド状の穴の位置を意識しながら自分のイメージする絵を描いてもらいます。正方形や長方形や三角形を意識し、円や波状の線画を組み入れたり、途中、ロウソクを利用して絵の具をはじく経験もしながら、仕上げには針金を使って半立体作品に仕上がりました。
穴グリッドをうまく使った「ステゴザウルス」、潮吹きを針金で表現した「マッコウクジラとダイオウイカの対決」、「ディプロドクス対ハイブリッド恐竜」、「ちょうちんオバケ」、「ケータイ人間」や「車人間」、「犬と猫」など。その他、動物ではないけれど怪しげで素敵な「秘密の部屋のバッグ」、「家の周りの地図」、吸い込まれるような「暗黒の宇宙の星たち」などドキドキ感を連想させるタイトルも。

絵画・造形教室 第78回「自分の想いを立体に!」

第78回
3月17日
テーマ「自分の想いを立体に!」
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こどもたちは普段、何を想い何を感じて過ごしているのでしょう?今回は楽しかったことや嫌だったこと、悲しかったことなどの心の中を赤裸々に表現してもらいます。ムンクやカンディンスキー他、不安を表現した抽象作品や、明るく楽しく感じられるポジティブな作品を観た後で、それぞれが最近感じた自分の心の持ち様や変化を立体にしていきます。用意された素材は紙、粘土、紐そして絵の具くらいです。紙をビリビリ破いたり丸めてしわくちゃにしたり、穴を開けて紐を通したり、各自好きなように加工し、くっ付け重ね、だんだんと心の中が形になってきました。
「花の温泉に入って楽しい」気持ち、「友達とハートの輪になって嬉しい」気持ち、「紫の葉っぱを見てびっくりした」、「ティラノザウルスがいてワクワクした」、「小アホウドリになって飛ぶ」などの一方、「不安な心の壁に閉じ込められた自分(赤い小鳥)」、「桜を見てのんびりしてみたい」、「花を見ながらボーっとしたい」、「のんきに空を飛んでみたい」、「勉強しないでボーっとしたい」など抽象的で素直な心の作品が仕上がりました。色々と考えさせられるテーマでもありました。

絵画・造形教室 第77回「立体とチューブで合体遊び!」

第77回
2月17日
テーマ「立体とチューブで合体遊び!」
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「穴をあけた六面体に、描いて通して編みこんでお気に入りのオブジェをつくる」のが今回のテーマです。モニターで紐を使った立体作品を鑑賞後、(1-平面)ランダムに穴をあけられた展開状態の六面体に、自分の考えたタイトル絵を描いていきます。(2-平面から半立体)次にチューブ形の丸棒を穴の表から裏へと通しながら編みこんで面白い曲線を作っていきます。(3-立体化)それから六面体に組み上げながら穴の位置や紐の長さを調整しお気に入りのオブジェに仕上げていきます。手先の器用さや立体化するときのバランス感覚が要求されます。
大胆に描かれたストライプの「光のインスピレーション」、繊細な色を細くいっぱいに描いた「未来の夢」や「虹の雨」、穴と穴をつなげて海中のイメージを描いた「海」、チューブ紐の檻に囲まれた「もし今、恐竜がいたら」、パリの思い出を表した「私のパリ」、「風神雷神」や「ムササビバッグ」なんてユニークなものもありました。

絵画・造形教室 第76回「象形文字で絵を描く!」

第76回
1月20日
テーマ「象形文字で絵を描く!」
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象形文字とはなんぞや?まずはモニター画面で学習です。「ものの形を象(かたど)ってできた文字のこと」を言うとあります。亀や鹿などの象形文字を見てみるとその特徴をうまく表した絵文字になっています。その特徴を理解し、一部に象形文字を取り入れた絵物語文章をみんなで読んでみました。思っていた以上にすらすらと読めるのでちょっと驚いてしまいました。絵文字から発展した漢字って面白いですね。漢字だけでなく、アフリカやアメリカの絵文字にも興味深いものがいっぱいあります。

モニター画面や教室にある象形文字かるたを参照しながら、思い描いたイメージを象形文字で表現していきます。4歳園児の全身が、まるで一本の筆になって描かれたダイナミックな「亀」、チカラみなぎる迫力の「馬と矢」、ユニークな形を数種類組み合わせた「亀の家族」、「月とスッポン」、馬や牛、犬、鳥など何種もの象形文字を画用紙いっぱいに描いた作品も。今回は筆だけでなく、手も使って描いているのでプリミティブな絵文字表現の原点を見た思いです。

絵画・造形教室 第75回「お正月飾りをつくる!」

第75回
12月16日
テーマ「お正月飾りをつくる!」
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早いものでもう12月、テーマは毎年恒例、来年の干支づくり、そう「亥(いのしし)」の制作です。十二支の順番を、ねぇ~、うし、とら、う~と数えていくと最後が「亥」、12番目なんですね。正月飾り制作の初心者が多いので、モニターを観ながら稲穂、松、榊、橘、水引など組み合わせる素材の学習です。まずは紙垂(しで)、注連縄(しめなわ)につけられている垂れ下がった白い紙のことで、ゴロピカの稲妻を表しています。カミナリがなると豊作になることや、水引は水不足にならないよう、松や榊は生き生きとした生命力を、橙は子孫繁栄など昔の人々の思いが込められているのですね。最初は白紙垂づくりからスタートです。
粘土でつくったイノシシたち。茶色や銀色、ピンク、黄色など賑やかです。モニターで観たかわいいウリ坊におっぱいを飲ませたり背負ったりした母さんイノシシも。来年は猪突猛進で行きまっしょう!

絵画・造形教室 第74回「自分のお守りをつくる!」

第74回
11月18日
テーマ「自分のお守りをつくる!」
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お守りと言われて普通に思い浮かぶのは、神社などで手にはいる交通安全や合格祈願と記された小袋ですね。モニターで観る世界中の数あるお守りの中から、特に日本の「木守り(きまもり)」についてみんなで考えてみました。地方に行くと収穫後の柿、みかん、リンゴなどの果樹に木の実が一個から数個取り入れられずに残されています。この最後の残された実のことを木守りと言います。なんで残されているのかな?自分で後で食べるため、鳥が食べるように残してあるんだ、寒い冬から木を守るためなど、いろんな意見が出てきます。そう、みんな当たっているね。来年もまた、たくさんの実がなるようにと願った昔からの風習ですね。
さて、どんな自分のお守りをつくろうか。使う素材は一杯あります。落ち葉や小枝、どんぐりに木端、大きな葉っぱ、蔦などの自然素材に粘土と絵具を組み込み着色しながら自分のお守りができました。木片と栗と柿の葉を大人顔負けのセンスで組み上げた「ひとりぼっちの笠地蔵」、小枝と落ち葉を使った「猫の神様」、金の玉を伴った「龍」、ヤツデをうまく取り入れた「フェニックス」、ビワの葉の「天使のお守り」、尻尾からレインボーエネルギーを噴き出す「宇宙龍」などみんなの大切なお守りができあがりました。

絵画・造形教室 第73回「足で描く!」

第73回
10月21日
テーマ「足で描く!」
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みんなの大好きな共同制作の時間がやってまいりました。今回は足で絵を描きます。いつものように全員で大きめの画用紙を12枚貼りあわせ特大サイズの画面を作ります。よいしょとひっくり返して制作スタートです。まずは一人づつ裸足になって、絵具パットの中に足を入れ、大きな画用紙の上を歩きながら自分の足の「印(しるし)」を付けていきます。振り向きながら自分の足跡を確認してもらいます。全員で足ペッタンを経験したら、日本や世界の民謡音楽のリズムにあわせ、走ったり踊ったりノリノリでフットプリントを重ねていきます。いや~みんな元気!ゲンキ!すごくパワフルだわ!
自分の足と他人の足が混ざり合って記録されていくこと。それが大切なことですね。最後に特大の画用紙をばらし、アミダで決まった自分の画用紙に自分の足をプリントします。裏面に名前と日付年齢を記して完成です。

絵画・造形教室 第72回「立方体に描く!」

第72回
9月16日
テーマ「立方体に描く!」
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当教室では様々な図形を学びながら、形や立体に理解を深めています。今回は通常授業で学んだカタチを応用し、正方形と三角形のみで立体をつくります。最初に一辺20cmの正方形でベースとなる立方体を組み立てます。その大きめの立方体に各自がつくった立体を組み込みながら、お気に入りの立体作品に仕上げていきます。モニターでは立方体でつくられた建築や彫刻などを鑑賞し、日常的に身近なところで使われていることを理解してもらいます。
立方体や四角柱、ピラミッド型を組み合わせ窓から黄色い三角柱が飛び出した「鳥のくちばしハウス」、白の立方体だけで四隅から柱が伸びた「神殿の記憶」、針金やひごで立体をつなげた「ネックレスハウス」や「渡り鳥」や「お家にくっついた虹」、不思議な研究所のような「つりハウス」、「鬼の館」など。シンプルな二種類のカタチを駆使してみました。