絵画・造形教室 第54回「自分の宝物を描く!」

第54回
1月15日
テーマ「自分の宝物を描く!」
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2017年も明け、最初の授業です。みんなはどんなお正月を過ごしたのかな?一年の計は元旦にあり!といわれるけれど、こどもたちはなにを願ったのでしょう。今回のテーマは「宝物」。願い事と似ているようでちょっと違うそのニュアンスを意識しながら自分の宝物をさがしてもらいます。モニターではピカソが9歳と11歳の時に描いたお宝絵や、日本の昔の宝物のひとつ「勾玉(まがたま)」の形や材質についても学んだけれど、それよりも大切なことがあるよね。そう、自分(こども)たちの夢や思いだよね。私が少年のころからずっと覚えている大伴家持の歌をみんなの前で思わず一句、「銀(しろがね)も/金(こがね)も玉も/なにせむに/まされる宝/子にしかめやも」。

描いた絵のタイトルは「不思議なオメダイ」、「ペンギンの人形と金魚」、「コロボックル」、「自然/さくら」、「クスノキ」、「このちゃん(妹)」、「くわがた、かぶと」、「電車」など。まだ授業参加が数回の園児たちも、驚くほどに独特な表現ができるようになってきました。

絵画・造形教室 第53回「 お正月飾りをつくろう!」

第53回
12月18日
テーマ「 お正月飾りをつくろう!」
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12月は恒例のお正月飾りの制作です。今回は来年の干支である「酉(とり)」をつくります。つくる前に22日の冬至についてこどもたちに訊いてみました。一年で昼間が一番短い日、そうですね。冬至が過ぎると日々少しづつ昼間が長くなっていくんだよね。クリスマスが過ぎ、そしてすぐにお正月。こどもたちには楽しい日々が続きます。ついでに干支についてもお勉強、「ねー、うし、とら、うー・・・」みんなで十二支を合唱です。

「酉」の「とり」とは本来「にわとり」のことだそうですが、今回は自分の好きな「とり」をつくることでイメージをふくらませてもらいます。まずは自分で紅白の紙を切って糊で貼り、紙垂(しで)づくり。次に粘土で各々の「とり」をつくったら、絵具で色を塗っていきます。アヒル、白鳥、こじゅけい、おなが、飛んでるオオワシ、鳳凰、親子ペンギンや卵を抱えたものなどもあり個性豊かなとりさんたちがいっぱいです。榊、橘、松、千両、稲穂、紙垂や水引と組み合わせ、今年もどこにもない心のこもった手作りお正月飾りが完成しました。

 

絵画・造形教室 第52回「小枝でリースをつくる!」

第52回
11月20日
テーマ「小枝でリースをつくる!」
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紅葉の季節になりました。この時期は毎年、主に蓼科高原にて採取した落ち葉や小枝を使っての工作授業です。昨年はジシャやモミジ、サクラやイチョウの葉っぱなどを使って「いもむし」のお家をつくったね。そして今年は小枝を使ってリースをつくります。街角にはクリスマスのお飾りがにぎにぎしく、いたるところで立派なリースが見られます。モニターでは色んな種類のリースを鑑賞。オーソドックスなモミの木リース、ボタンや毛糸のリース、パスタや芽キャベツを使ったユニークなものもありました。そしてそれらはすべて正面から見るためのリースです。今回みんなでチャレンジしたのは「360°ぐるっとリース」。まずは小枝を刺すだんごを粘土でつくり、紐に結んだ芯棒をしっかり埋め込み吊るします。次は自分の選んだ小枝に絵具をぬりぬり、数ヶ月前は絵具の着いた手がいやで、半べそかいてたこどもの手もヌルヌルペチャペチャ、それでも無心に塗り続けます。塗り上がった小枝を自分でだんごに挿しながら、全体の形や傾きを修正していきます。そう、バランスをとりながらの試行錯誤はとっても大切なことなんです。そして部分的にちょっとアンバランスな造形的面白さを加味していきます。

ぶら下げてくるくる回して表裏のない、金銀の玉や紐をからめた素敵な小枝リースが完成しました。

絵画・造形教室 第51回「音楽と一緒に絵を描く!」

第51回
10月16日  
テーマ「音楽と一緒に絵を描く!」
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久しぶりの共作です。以前の授業で音楽を聴いて感じたイメージを絵にしたことがありましたが、今回は音楽と一緒になって絵を描いてもらいます。そう、アクション・ペインティング・アーチストになってもらうのです。音楽と絵画といえばパウル・クレーははずせませんね。しかしながら今回は音楽に感応して体を動かし、ダンスダンスで描くのでもっと激しい絵柄に期待です。クレーの後はアクション・ペインティング画法の代表者、ジャクソン・ポロックの絵を鑑賞。無意識なイメージの表現者としての絵は独特の強烈さを放ちます。そしてもう一人、日本のアクション・ペインティングの第一人者、ノリト西村のステージ写真です。ピアニストやDJなどのミュージシャンの音楽に感応し体を動かしながら、大キャンバスに描いていく様は圧巻です。そんな絵を観たこどもたち、「ひょっとしてこれはいけるぞ !!」と自信を持ったのではないでしょうか。

まずは画用紙を張り合わせ約3m四方の大きなキャンバスをつくります。裸足でキャンバスの上に乗り、リズミカルな音楽にあわせてみんなでダンスダンスダンス。いよいよ本番、ステージの幕が開きました。筆を持って手を挙げ腰を振り、音楽にあわせて大胆に絵具をぶつけます。時間とともに体の動きも最高潮。休憩をはさみ最後の仕上げはドリッピング、みんなで絵具を音楽にあわせてピシピシ滴らせて終了です。普段このようなことはなかなか体験できないこともあり、ノリノリの最高のパフォーマンス・アートが完成しました。

※楽しく聴いた音楽の一部をご紹介。
タンゴ/津軽三味線/アフリカの民謡/魔笛(夜の女王アリア第2幕)/マイケル・ジャクソン/レディ・ガガ/ボブ・ディランetc.

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絵画・造形教室 第50回「木の棒で樹木をつくろう!」

第50回
9月11日
テーマ「木の棒で樹木をつくろう!」
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4月は「木の棒で動物づくり!」というテーマで制作しましたが、今回は樹木をつくります。動物と違って樹木は枝ぶりや葉っぱに大きな違いがないとどの木も同じように見えてしまいます。そこでモニターで樹木の写真を見ながら基本的理解を深めていきます。高い木や低い木、葉っぱの形ではマツやスギ、ヒノキなどの針葉樹、ブナやサクラ、ケヤキなどの広葉樹があることや、葉っぱの性質では黄色や赤に色付いて葉っぱを落とす落葉樹、いつも緑の常緑樹などを鑑賞。豊かな森から川を伝って豊かな海を育てるお話にも興味を持ったようです。カリフォルニアのセコイア公園にある巨大な樹木、その幹をくり抜いてつくられたトンネルを通る車にはこどもたちもビックリです。日本でも公園などによく植えられており紅葉がきれいな天に向かって一本柱の一途な樹形に人気があります。和名はアケボノスギ、生きた化石ともいわれていますね。教室に持ち込んだイチョウの小枝、さすがにみんなは知っていたけれど、東京都の「木」でありマークでもあることはあまり知らなかったようです。では東京都の「花」はなにかな?その場でみんなで考え調べた結果、「ソメイヨシノ」だとわかりました。

使う材料を確認し、私の樹木の制作です。まずは紙粘土で土台づくり。しっかりした土台に幹にあたる太い棒を差し込みます。その幹に枝をくっつけて樹木のイメージを組み立てていくのですが、途中で倒れたり傾いたりでなかなかスムーズには進みません。森に生えてる木と同じように土台がしっかりしていないと幹も立たないことを学びます。だんだんとバランスもとれてきてしっかりと立った自分の木が完成しました。「火星の木」、「未来の木」、「星の木」、「秋の夜の木」、「秘密の木」など。4歳児のつくった「悪魔の木」ステキです。

絵画・造形教室 第49回「夏の雲を描く!」

第49回
8月21日  
テーマ「夏の雲を描く!」
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ふだん意識して空を見上げ、雲を観察することなんてなかなかないと思います。改めて雲をながめてみると、あら不思議、色んな形に見えてきます。見れば見る程、イメージがモクモクと湧いてくるようです。こどもたちには一層面白く見えるようで、こんなの見た、あんなの見たと話がはずみます。写真を見ながら雲のできる仕組みや種類を学びます。雲って水が個体から液体、そして気体に変化することによってできるんだね。みんながよく知っている雲はと訊くと「入道雲」がダントツでした。そこで小学生の生徒が「それは積乱雲というんだよ」と正しい答えを教えてくれます。

今回は白い画用紙ではなく、色の着いた画用紙を使います。色を塗り紙を貼り、線をひき、ビーズをくっつけ思い思いの自分の雲を描いていきます。「東京タワーとロケットとビルと夕日雲」、「積乱雲と富士山」、激しいイメージの「台風雲」、「雲の爆発」、「竜巻雲」、「夜の雲とカミナリ」、柔らかな紙を貼り込んだ「雲の花」、「夕日と花雲」など。最近はタイトルのつけかたも良くなってきたように思います。

絵画・造形教室 第48回「天の川をつくる!」

第48回
6月19日  
テーマ「天の川をつくる!」
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もうすぐやってくる「七夕」祭り、今年の7月7日に向けての制作テーマは「天の川をつくる!」。ちょっとすごいタイトルです。そこで質問「七夕ってな~に?」と訊いてみると小学生はもちろん園児もほとんどみんなが知っていました。名前ははっきりと覚えてなくても織姫と彦星が一年に一度だけ出会える日なんだよと、なかなかロマンチックな返しです。世界各国で撮られた天の川の写真を観ながら、星座やベガとアルタイル、私たちの住んでる天の川銀河、アンドロメダ銀河をはじめとする宇宙の話などをみんなで語り合いながら遥か彼方に想いをはせます。今のこどもたちが大人になった頃には月や火星ツアーなんかは当たり前のことになっているんでしょうね。私たちはもっともっと宇宙に興味を持つ必要があるようです。

厚紙に紙粘土と小石やビーズ、金銀の絵具などを駆使し、織姫や彦星も配置しながら、まるで宝石箱を覗き込んだようなキラキラ光る天の川が完成しました。
♪お~ほしさま~キ~ラキラ きんぎんすなご~

絵画・造形教室 第47回「ビリビリチョッキンで海の中を描く!」

第47回
5月15日
テーマ「ビリビリチョッキンで海の中を描く!」
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雑誌や色紙、布等を切ったり破いたりして貼り込んで、自分のイメージする海中生物を描く。当講座ではよく用いるコラージュ手法も取込みながらの絵づくりです。実際に見たり観察したりして絵具や鉛筆で描く静物画や写生と違い、まず描くもの(たとえばサメ)を決めたら、その特徴ある形をベースに色んな素材を貼り込んで自分のイメージを膨らませていきます。見たものをそのまま描くのではなく、思い出しながら想像して描いていくことができるようになることは大切です。モニターではコラージュの技法を取り込んだ画家ピカソ、ダリ、エルンストなどの作品をみんなで鑑賞、その後でさてなにを描くか自分で決めます。

キラキラ光る色紙で鱗を貼り込んだ見事な「タイ」、特徴的な形をいかした「シャチ」と「イルカ」、かわいい「カクレクマノミ」、「ラッコ」、「タコ」などから、海草を描いて海の中を感じさせる「イルカとタコの合体」、「ザトウクジラとカニ」、「ウミガメ」、「ジンベイザメ」、「ウニと海草」などこどもたちの海の物語の完成です。

絵画・造形教室 第46回「木の棒で動物づくり!」

第46回
4月17日  
テーマ「木の棒で動物づくり!」
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断面が5ミリ角位で色んな長さの細い木の棒を使って動物をつくります。モニターでは棒状のファサードでユニークな作品もつくっているスイスの建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンの北京オリンピック「鳥の巣」や「青山プラダビル」などを鑑賞。さて用意した棒素材で今日のテーマである動物をどこまでつくり込むことができるのか。途中粘土の助けを借りた作品づくりもいたしましたが、粘土は三次元立体をつくるのに、不定形の色んな形に仕上げていくことができます。一方、今日の素材はベクトルが一方向の直線木の棒ですのでそれを立体に組み込んで形づくりをしていくのは難しいものです。胴部分をつくるのにもどの位の長さの棒にどのような角度で継ぎ足し接着しボリューム感をだしていくかなど、みんな苦労したようです。今回の作品をみてもわかりますが大人がつくるとバランスが良すぎ、こどもがつくるアンバランスな動物の魅力度にはかないませんね。

できあがった動物はライオン、ワニ、キリン、カバ、シカ、ウマ、フラミンゴ、ウサギ、キンギョなどなど。

絵画・造形教室 第45回「ハンコで絵作りペッタンペッタン!」

第45回
3月20日
テーマ「ハンコで絵作りペッタンペッタン!」
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版画をベースにハンコをプラスした作品づくりに挑戦です。二年前の版画授業と違うところは、最初に下絵として仕上がり紙(転写する紙)に自分の考えたテーマの色を幅太い筆で大胆に塗り込むことです。どのような色を選んで塗るか決断しなければなりません。その上に素材を貼り込んだ版画を転写します。生徒のほとんどが初めての経験ということもあり、まず版画の制作プロセスをモニターを観ながら学習です。厚紙に紙や紐、布などの素材を張り込み自分のテーマの絵づくりをします。その上に絵具を塗って転写する紙をかぶせ、バレンでごしごし・・・ペロッと剥がすと絵が現れて版画の完成なのですが、経験のない園児たちにはなかなか理解できません。そこで小学生がお手本で作品づくり、目の前で出来上がる版画にみんな納得。次はわたし、次は僕と待ちきれない状況に。ごしごしペロンもみんなで助け合い、思いもしない絵の現れ方に面白さを感じたようです。それにプラスしてイモ版やコルク判、筆などで描き足していきます。

「海の水族館」、「殺伐とした火星の大地」、「春の山を飛ぶ飛行機」、「競技場に現れたゴジラ」、「サメ」、「キリン」、「星と月」、「ロケット」などの作品ができました。最初に大胆に塗った下絵の色が効果的に作品の見栄えを良くしていますね。